
会社でAIを使おうとしたら、そのツールは入れられませんって言われました。

うちも同じです。会社で開けるのは、会社が許可したAIだけなんですよね。
AIを触ってみたいのに、会社の環境では使えない。そういう人、けっこう多いんじゃないでしょうか。私もそちら側です。メーカー勤務の非エンジニアの会社員で、会社のパソコンで開けるのはCopilotと、会社が用意したAIだけ。
- 会社が許可したAIしか開けない毎日
- 使ってみたい道具が社内で止まる状態
- 何から始めればいいか分からない夜
この記事では、家のパソコンで自由にAIを使えるようになるまでの2週間を、日付ごとにそのまま出します。うまくいった話だけではありません。しくみ作りに夢中になって、その日やるはずだった作業が1件で終わった日も出てきます。
会社でAIが使えない現実

会社でAIが使えないと聞くと、全面禁止を思い浮かべるかもしれません。でも実際は、そこまで単純じゃないんですよね。私の会社も、AIそのものが禁止されているわけではないんです。使えるものが決まっているだけ。使えるかどうかではなく、何が使えるかで差がついている。ここが、家でAIを触り始めた理由でした。まずは、会社の環境で何ができて何ができなかったのかをお話しします。
使えるのはCopilotと会社のAI
私が会社のパソコンで開けるのは、Copilotと、会社が用意したAIの2つです。Copilotというのは、Microsoftが作っているAIのこと。WordやExcelと同じ画面から呼び出せるものだと思ってください。
会社が用意したほうのAIは、名前も中身もここには書きません。社内のことなので。ただ、どちらも文章の相談には答えてくれますし、無いよりはずっといいと思っています。
入れられないエージェント型AI
一方で、会社のパソコンには入れられない種類のAIがあります。エージェント型AIと呼ばれるものです。
エージェント型AIというのは、日本語で指示を出すと、ファイルを作ったり、実際に手を動かして作業まで進めてくれるAIのこと。Claude CodeやCodexがこれにあたります。相談に乗ってくれるAIと、作業をしてくれるAI。同じAIでも、できることがまるで違うんですよね。

会社の環境で試してできなかったことが、2つありました。1つは資料を自動で作ること。もう1つは、2つ以上の資料をまとめて読ませて、その中から質問に答えてもらうことでした。
導入している中小企業は5社に1社
これ、私の会社だけの話ではないみたいです。中小企業基盤整備機構が2026年3月に公表した調査では、AIを導入している中小企業は20.4%でした。だいたい5社に1社ですね。
検討中の18.6%を足しても、4割に届きません。しかも導入済みの会社でも、社員が何でも自由に使えるとは限らない。会社の中でAIにあまり触れていない人のほうが、まだ多いんだと思います。
ちなみに私が家で最初に触ったのはChatGPTで、何を打てばいいか分からないところからのスタートでした。そのときの話は【10分で試せる】ChatGPT初心者の使い方は最初の3文で決まるに書いています。
個人のPCで始めた2週間

ここからが本題です。会社で使えないなら、家で使えばいい。そう決めてから実際に何をしたのかを、日付ごとに出していきます。8月16日から8月30日までの14日間。特別なことは、何ひとつしていません。その日にできることを1つずつ足していっただけです。私はプログラムを書けませんし、情報系の仕事をしているわけでもありません。日記を見返しながら書いているので、順番も日付もそのままです。うまく進んだ日だけを選んで並べてはいません。

環境を作った8月16日
最初の日にやったのは、家のパソコンでClaude Codeを動かせるようにすることでした。Claude Codeというのは、さっき書いたエージェント型AIの1つです。
正直に言うと、身構えていました。何日かかかるだろうな、と。ところが、その日のうちに終わったんですよね。分からない手順は、AI自身に聞きながら進めました。
大事だったのは、初日に完璧にしようとしなかったことだと思います。とりあえず動く状態まで持っていって、あとは使いながら直していきました。
要件をAIと固めた8月19日
3日後、自分用のしくみを2つ作るという課題に取りかかりました。何を作るのか、どんな画面にするのか、何を使って作るのか。それを文章にまとめるところからです。
ここが、いちばん手が止まりました。考えても分からない部分が出てくるんです。結局その分からない部分を、そのままAIに話して、壁打ちしながら形にしていきました。
採寸ページができた8月22日
8月22日には、最初の道具ができました。服の寸法をスマホで入力すると、Googleスプレッドシートに自動で入るページです。
それまでは、古着を1着ずつ測って、紙にメモして、あとからパソコンで打ち直していました。その打ち直しをなくしたかったんですよね。地味なんですけど、これがいちばん効きました。
全部がつながった8月30日
そして8月30日。写真のフォルダと採寸のスプレッドシートを読ませると、写真を服ごとのフォルダに分けて、寸法をテキストにまとめて、商品名と商品説明まで作ってくれるところまで来ました。
簡単な指示1つで、ここまで流れるようになったんです。14日前の自分に見せても、たぶん信じないと思います。
ちなみに、この道具の中身と作った順番は【写真と採寸だけ】非エンジニアがAIで自作したツールの全工程に全部書きました。
非エンジニアがつまずいた場所

2週間の話を、うまくいった順番で並べてしまいました。でも実際は、かなり止まっています。AIに任せれば勝手に進むものだと思っていたんですけど、そこは全然ちがいました。しかも止まる場所は、いつも同じだったんです。つまずいたのは作り方ではなく、何を作るかが決まらないところ。パソコンに詳しくないからではありません。ここは誰がやっても同じところで止まるんじゃないかと思っています。
決まらなかった作るものの形
AIに何かを作らせるとき、最初に返ってくるのは「何を作りますか」という確認です。当たり前なんですけど、ここで詰まりました。
便利なものを作りたい、では進みません。どんな画面で、何を入れて、何が出てくるのか。そこまで決まって、ようやくAIは動き出してくれます。
分からない場所でのAIとの壁打ち
じゃあどうしたかというと、分からないまま話しました。「こういうことをしたいけど、画面をどうすればいいか分からない」と、そのまま打ったんです。
そうしたら、いくつか案が返ってきました。選んで、違うと思ったら伝えて、また出してもらう。何往復かするうちに、ぼんやりしていたものが文章になっていきました。
分からないことは、分からないまま相談していい。これが8月19日にいちばん学んだことでした。
先に書いた完成の形
もう1つ変えたのは、作り始める前に完成の形を文章にしておくことです。どこまでできたら終わりなのかを、先に書いておく。
これをやらないと、いつまでも手を入れ続けてしまいます。実際そこで失敗したので、次にその話を書きますね。
しくみ作りに流れた失敗

ここは、書かないほうが格好はつきます。でも、これから同じことをする人がいちばん引っかかるところだと思うので、そのまま出します。しくみを作るのが楽しくなって、本来やるはずだった作業が止まりました。8月27日のことです。その日の日記にも、時間がかかりすぎたと自分で書いていました。うまくいった日として記録されていないのが、かえって正直でいいなと思います。
出品が1着で終わった8月27日
その日は、自分用のしくみを作ることと、古着物販のしくみを更新することに時間を使いました。作業自体はうまくいっています。自動でできる範囲が、その日で広がりました。
ただ、その日に出品できたのは1着だけでした。撮影まで終わっている服が14着あったのに、です。
手応えが早いほうへ流れる理由
なぜこうなるのか、あとから考えて分かりました。しくみは作った瞬間に動きます。手応えがその場で返ってくるんですよね。
一方で、出品したところで反応はすぐに来ません。売れるかどうかは、しばらく経たないと分からない。同じ時間を使うなら、人はつい早く返ってくるほうを選んでしまうんだと思います。
意志が弱いという話ではなくて、返ってくる速さの差だったんです。そう考えたら、少し気が楽になりました。
先に決めておく出品の数
それ以来、順番を変えました。その日にやる作業を先に終わらせて、残った時間でしくみを触る。
道具は、使うために作るものです。作ること自体が目的になっていないか、ときどき止まって確かめるようにしています。
会社と個人の線引き

ここまで読んで、会社の仕事も家のAIにやらせればいいのでは、と思った方がいるかもしれません。そこは、はっきり線を引いています。この記事でいちばん伝えたいのは、実はここかもしれません。家で自由にAIを使えるようになるほど、この線は大事になります。守らなかったときに困るのが、自分だけでは済まなくなるからです。家のAIは速いんですよね。会社でできなかったことが、あっさり片づいてしまう。だからこそ、越えない場所を先に決めておきました。
会社の情報を入れないという一線
会社の資料、図面、製品の情報、取引先のこと。これらは、個人のAIには一切入れていません。1行たりともです。
入れたくなる場面は、正直あります。会社でできなかったことが、家のAIなら数分で終わると分かっているときは特にそうです。それでも入れません。
会社の情報を外に出すかどうかは、私が一人で決めていい話ではないと思っています。
会社のPCでは使わない個人のAI
もう1つは、会社のパソコンで個人のAIを開かないことです。会社の中では、会社が許可したものだけを使います。
これは我慢しているというより、そのほうが単純だからなんですよね。会社の中と外で道具を分けておけば、うっかり混ざることがありません。
業種や職種を書かない理由
そして、このブログにも書いていないことがあります。会社名、業種、使っているソフトの名前、作っている製品。このあたりは出していません。
メーカー勤務の非エンジニアの会社員。名乗っているのは、ここまでです。会社の中のことを具体的に書くほど、話は面白くなります。でも、面白さと引き換えにするものが大きすぎるんですよね。
迷ったら書かない。今のところ、この判断で困ったことはありません。
よくある質問

ここからは、会社でAIが使えない状況について、聞かれたことと、自分でも迷ったことをまとめておきます。答えの多くは、会社ではなく自分の側を変える話になりました。会社の決まりは、私たちの立場では動かせません。でも、家のパソコンで今夜何をするかは自分で決められます。動かせるほうだけに集中したほうが、結果的に早いと思っています。どれも、私が2週間のあいだに実際に引っかかったところです。同じ場所で迷っている方の役に立てば、うれしいなと思います。
会社でAIが使えないと差がついてしまうのか
正直なところ、分かりません。ただ、会社で触れないぶんを家で埋められるのは確かです。私の場合、家で使い始めてから、会社で見ている景色が少し変わりました。
差がつくかどうかより、自分が触っているかどうかだと思っています。
個人で始めるなら何から用意すればよいのか
最初はパソコンとインターネットだけで足ります。無料のAIから始めれば、お金もかかりません。
私が有料に切り替えたのは、無料の範囲で足りなくなってからでした。何にいくら払っているかは【元はまだ取れてない】ChatGPT有料版は意味ある?3か月の本音に全部出しています。
無料のAIだけでどこまでできるのか
文章の相談や、考えをまとめる作業なら、無料でもかなりできます。私も最初は無料の範囲だけでした。
足りなくなるのは、使う量が増えてからです。まずは無料で始めて、足りなくなってから考えれば十分だと思います。
会社の仕事を個人のAIに手伝わせてよいのか
ここは、やめておいたほうがいいと私は考えています。会社の情報が社外に出ることになるからです。
決まりは会社ごとに違います。迷ったら自分で判断せず、社内で確認するのがいちばん早いと思います。
非エンジニアでも環境構築はできるのか
できました。私はプログラムを書けませんが、8月16日に始めて、その日のうちに動く状態まで行きました。
分からないところは、AIに聞きながら進めています。環境を作る手順そのものを教えてもらう、という使い方です。
2週間も時間が取れないときはどうするか
私も2週間まるごと使ったわけではありません。平日の夜と、休みの日の半分くらいです。
1日でできることは、小さくて構わないと思います。初日にやったのも、動く状態にしただけでしたから。
まとめ

会社でAIが使えないのは、たしかに不便です。その決まりは、私たちの立場からは変えられません。でも会社の外側は、誰にも制限されていません。私が2週間でやったのは、家のパソコンを自分の実験場にしただけでした。プログラムも書けないし、詳しい人が隣にいたわけでもありません。高い道具をそろえたわけでも、まとまった時間を作ったわけでもないんです。会社で使えないことを理由にしないと決めた。変わったのは、それくらいだと思います。
- 会社で使えるのは許可されたAIだけという現実
- 8月16日から8月30日までの2週間の記録
- つまずいたのは作り方ではなく決め方
- しくみ作りに流れた8月27日の失敗
- 会社の情報は個人のAIに入れないという一線
最後に、今夜やることを1つだけ置いていきますね。
家のパソコンで無料のAIを開いて、作りたいものを、うまく言えないまま話してみてください。「こういうことをしたいけど、どうすればいいか分からない」で構いません。私が8月19日にやったのも、本当にそれだけでした。
会社の外に自分の場所を作るとき、材料になるのは本業で身につけたことでした。機密を出さずにそれを商品の形にする手順を、noteのワークブックにまとめています。こちらは有料です。
読むだけでは、明日も同じ夜が来ます。毎日少しずつでいいので、手を動かしてみてください。その行動の積み重ねから、会社の外に自分の場所ができていきます。


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